都内の6大学で経済や経営を専攻する学生が、人気ファッションブランドと共同で洋服やバッグなどの商品を開発した。大学のイメージカラーを使用したり、マスコットキャラクターをしのばせたりと、母校愛をくすぐるデザインがそろう。
◆イメージカラーやキャラ使用
開発に参加したのは、法政、明治、青山学院、立教、日本、中央の学生。ファッション通販サイト「ゾゾタウン」が、アーバンリサーチなど都会的なデザインで人気のブランドに声をかけ、今年5月頃から商品開発が始まった。
法政は、経営学部のゼミで商品開発を学ぶ2年生を中心に、アーバンリサーチと共同製作。「普段の生活だけでなくスポーツ応援でも使える服」をテーマに、裏返しにしても着られるフード付きの上着「パーカ」を提案。デザイナーや営業担当者と打ち合わせを重ね、表側は紺色、裏側はオレンジ色の大学のイメージカラーにした。
企画に参加した飯沼守輝さん(20)は「友人や先輩にもデザインの好みを聞き取り、どんな服が求められているか議論を重ねた。大変だっただけに、着ている人を見るのはうれしい」と満足げに話す。
このほか、明治大は、フクロウがモチーフの公式キャラクター「めいじろう」のシルエットを一部にあしらったスエットシャツ(トレーナー)を開発。立教大は、大学本館を覆う「ツタ」をパーカのデザインに取り入れている。
各大学の学生は、友達に洋服を着用してもらい、画像をSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)に投稿するなど、販売促進の手法も学んでおり、法政大の西川英彦教授(55)は「企業と協力し、開発から販売まで行う経験はめったにできない。社会人になったときに役に立つと思う」と話す。
商品は来年1月末まで、ゾゾタウンで購入できる。
◇人気ブランドと洋服を開発した大学とアイテム
大学名 ブランド 名アイテム
法政大 アーバンリサーチ パーカ
明治大 センスオブプレイス・バイ・アーバンリサーチ スエットシャツ
青山学院大 ジャーナルスタンダード パーカ、トートバッグ、帽子
立教大 ナノ・ユニバース パーカ
日本大 ハレ スエットシャツ、トートバッグ
中央大 フリークスストア ショルダーバッグ
※日本大は経済学部単独で企画に参加
写真のキャプション=人気ブランドとの洋服作りに臨んだ法政大の学生ら(11月15日、千代田区の法政大市ヶ谷キャンパスで)
「服作り 母校愛デザイン:6大学の学生 人気ブランドと共同で」『読売新聞』東京朝刊 都民2017年12月1日付け、p.31.
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