右より、白崎龍弥さん、八塩圭子先生、町田大河さん
会議名:
日本マーケティング学会 マーケティングカンフェレンス2017 オーラルセッション
早稲田大学(東京都新宿区)
報告日:
2017年10月22日(日)
報告要旨 :
近年,訪日観光客が増える中,観光客が当日案内するガイドと事前にチャットでコミュニケーションを取り,ガイドサービスを提供するHuberが注目される。本研究の目的は,こうしたサービス提供者と受益者による,オンライン上での事前コミュニケーションがもたらす効果を明らかにするものである。事前に友人のようになる効果を「トモダチ効果」と呼ぶ。
この効果の解明に向けて,「一貫性の論理」(Fazio 1992; Cialdini 2004)を援用する。一度行った決定・行動がその後の意思決定に一貫性を持たせ,意思決定の質を高めるものである。「The Foot-The-Mouth Effect」(Howard 1990)が,その代表である。要件を依頼する前に挨拶をし,相手に「I’m fine」などの前向きな返答をさせることによって一貫性理論が働き,その後の依頼を承諾する確率が上がるというものである。
本研究では,実際の訪問客の事後のコメントや評価データを,事前コミュニケーションがある場合とない場合を比較して,トモダチ効果について定性・定量的に実証する。
キーワード :
事前コミュニケーション、一貫性の理論、The Foot-The-Mouth Effect、トモダチ効果