paper 2019.6.28

「消費者の功利主義的・快楽主義的モノづくり動機と、製品成果・公開: 大規模サーベイによる実証研究」『マーケティングジャーナル』

博士課程の岡田さんとの共著です。

要約
モノづくりをする消費者が増加し,その中から高い製品成果が創出・公開され,その成果を利用し,市場で成果をあげている企業がある一方,多くの消費者の成果がいまだ活用されていないという現状がある。こうした状況下,研究者や実務家が,どのようなモノづくり動機をもつ消費者が製品成果をあげ,製品公開をするのかを理解するということは,消費者のモノづくりがもたらす市場成果を上手く活用でき,研究あるいは実務だけでなく,社会全体にとっても意義がある。こうした問題意識に対し,多くの先行研究が行われてきたが,限定的な消費者を対象にしていて,増加するモノづくりを行う消費者全体を捉えたものとはいえない。こうした中,本研究は,消費者全体にまで対象を広げた大規模サーベイによって,モノづくりをする一般的な消費者の中から,どのようなモノづくり動機をもつ消費者が製品成果をあげ,製品公開を行うのかを実証した。その結果,製品成果に対しては,消費者の功利主義的モノづくり動機が影響を与えていた。一方,製品公開に対しては,快楽主義的モノづくり動機が影響を与え,功利主義的モノづくり動機によりその影響は強められていた。

岡田庄生・西川英彦 (2019)「消費者の功利主義的・快楽主義的モノづくり動機と、製品成果・公開: 大規模サーベイによる実証研究」『マーケティングジャーナル』Vol.39 N0.1 pp.75-87.

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