member 2007.12.1

【受賞】富田逸人・松林加代子・小泉ゆかり(立命館大学学部)「たんすのようなキャリーバッグ」(Sカレ2007優勝・日経MJ賞)

左より、松林加代子さん、富田逸人さん、小泉ゆかりさん

左より、松林加代子さん、富田逸人さん、小泉ゆかりさん

実際に商品化を目指す商品企画のインカレである「Sカレ」での第2回優勝です。第2回より、「Sカレ」(Student Innovation College)という名称もつきました。

受賞名:
Sカレ2007 優勝
同 日経MJ賞

受賞商品名:
たんすのようなキャリーバッグ
*商品化はできませんでした

受賞チーム:
SRK(立命館大学 西川ゼミ)

日程:
開会式 2007年8月 9日(木)
発表会 2007年12月1日(土) 

参加:
7大学8ゼミ、126名、40チーム

以下は、第10回Sカレ(2015年)の記念として、毎日新聞サイトに掲載されたものです。

夢への糧に やりきれば自信に

Sカレ2期総合優勝 立命館大西川ゼミ 「SRK」
富田逸人さん(立命館大経営学部卒)

 私たちのチームは「かばん」をテーマに、たんすのように立てて使えるキャリーバッグを提案しました。日常は部屋に立てて置き、旅行に必要な下着などを収納し、旅に出るときは、そのままキャリーバッグとして利用するものです。仕切りのないキャリーバッグは、中身がごちゃごちゃとしてしまいますが、仕切りを作ることで解消でき、立てて置くと、まさにタンスの役割を果たします。商品化は実現しませんでしたが、コンセプトが評価され、日経デザイン賞もいただきました。

 2期生なので、プロモーションの方法などは1期生の活動がとても参考になりました。ミクシィなどのSNSを活用した情報拡散やフラッシュ動画の活用など、特にウェブでのPRは勉強になりました。また私たちの時代は、チーム間の情報交換もオープンで、互いのアイデアが刺激になりました。

 同じチームにいた女性2人は、とてもクリエーティブで、チーム内にはいつも自由に意見を出し合える雰囲気がありました。しかし意見を言うだけでは企画は固まりません。私は自由な2人の意見をまとめる役もしていました。いろいろな人と仕事をするということは、相手のことを考えながら進めることが求められます。どうやったら互いに気持ちよく仕事ができるのか、そういったこともSカレから学んだことです。

 4年生の時には、Sカレの学生委員もやりました。Sカレを広めたい、お世話になった西川先生の役に立てればとの思いで委員になりましたが、企業担当者など学外の方とのお付き合いを通して、社会人としての基礎を学んだように思います。

 卒業後は、タカラトミーに就職し、広報課に在籍しています。学生時代からデザインに興味関心があり、ビジュアルを通して会社をPRしたいと会社案内の企画案を作成し、まかせてもらうことができました。

 今年の会社案内のテーマは「変革・推進」です。私個人のこだわりとして、まずは読者の手にとってもらえるよう、遊び心のあるユニークな表紙作りに力をいれました。会社案内の表紙では、タカラトミーという会社を未来に向けて進んでいく「船」で表現し、中身も写真や図をふんだんに使い絵本のように仕立て、おもちゃメーカーのイメージを表現しました。

 デザインはややもすると、独りよがりになりがちです。ニーズにあった作品を作る、相手に伝えたいものは何か--などマーケティングの基礎になる部分をSカレを通して、体系的に学びました。Sカレは、企画から商品化まで企業が実際に進めているプロセスを体験し学べることが魅力ですね。

 西川ゼミは企業からゲストスピーカーを招くのですが、「いつか自分も」と思っていました。Sカレが10周年を迎えた今年、秋カンのセレモニーでスピーチをして、夢が少しかなった気がします。

 各チームは全力で取り組んでください。「ゼミが参加しているから仕方なく」というスタンスのチームがあるかもしれませんが、中途半端にやるのは、もったいないことです。コミュニケーション力をあげる、自分の想いを発表する--Sカレを利用して、自分のやりたいことをやってください。チーム間の競争は厳しいものですが、やりきれば、きっと自信につながります。もちろん就職活動にもプラスになります。自分の夢への糧としてSカレを思いっきり楽しんでください。【聞き手・江刺弘子】